静岡市清水区草薙で新たに発見!ナウマンゾウ切歯の初公開

画像は本文とは別途

令和元年5月、ふじのくに地球環境史ミュージアムの連携組織であるNPO法人静岡県自然史博物館ネットワーク会員が有度丘陵北麓(静岡市清水区草薙)の草薙川沿いでナウマンゾウ切歯(牙)の化石を発見しました。ミュージアムとNPOでは、化石標本として保管するため、化石の発掘・収容、クリーニング、接合作業を行いました。今回発見されたナウマンゾウ切歯化石は、11月30日から開催する企画展「大絶滅―地球環境の変遷と生物の栄枯盛衰―」において一般公開します。

ナウマンゾウ切歯(牙)化石の概要

発見場所:

静岡市清水区草薙(草薙川左岸法面)

※13万年前頃の地層(久能山層)

産出部位:

ナウマンゾウ(学名パレオロクソドン・ナウマンニPalaeoloxodon naumanni )雌と思われる個体の右上顎(あご)部分の切歯/全長約1.8m 直径約12cm 重さ約30kg

発見の意義:

・ナウマンゾウは、約43万年前~2万年前まで生息していたとされる絶滅大型哺乳類で、その化石は、北海道から九州まで200地点以上の産地から発見されています。

・静岡県では、浜松市佐浜、牧之原市、静岡市で発見の報告がありますが、切歯がほぼ完全体として発見されたのは、静岡県としては今回が初めてとなります。

・13万年前の地層から発見された化石は、全国的に千葉県佐倉市のみで、今回の発見は、ナウマンゾウの分布域を推定したり、当時の静岡県のナウマンゾウの特徴や性差を解明できる貴重な標本となります。

発見の様子(PDF:617KB)

発見の様子(動画:外部リンク)

Q&A(PDF:159KB)

参考:ミュージアムで観られるナウマンゾウ標本

展示室6前:ナウマンゾウの頭蓋骨

展示室6:ナウマンゾウ下顎

展示室6:ナウマンゾウ切歯(牙)

企画展「大絶滅-地球環境の変遷と生物の栄枯盛衰-」